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千葉クルージング

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この度、横浜マリーナ会員の斎藤智さんが本誌「セーラーズブルー」にてヨットを題材にした小説を連載することとなりました。

クルージング教室物語

第39回

斎藤智

ラッコは、千葉に向かって順調に走っていた。

今日は快晴。

風は、ヨットが帆走だけで走るためには少し弱めかなって感じではあったが、初クルージングとしてはまずまずの天気だった。

ラッコとマリオネットは、横浜マリーナを出航するとすぐにセイルを上げてセイリングを始めた。

セイルを上げるとすぐにエンジンを切ったが、風が弱くセイリングだけで走っていると、千葉は対岸に見えているとはいえ、そこに今日じゅうには到着できなくなってしまいそうだったので、エンジンもかけて機帆走で向かうことになった。

ラッコの乗員は、隆に麻美、ルリ子、洋子、雪、佳代の6人だった。

マリオネットは、中野さんをはじめ、もう数年一緒に乗っているクルーの男性1人とラッコの生徒たちと同じヨット教室で乗るようになった生徒が、男子2名、女子1名だった。

雪は、初めて出かけるクルージングに何を持っていたら良いのかわからなかった。とりあえず泊まるのだから、着替えとパジャマは必要だと思った。ほかには化粧道具、洗面、タオルに、携帯電話と何かのときに連絡できるようにパソコンも必要かな…と思いつく物を次々とバッグに詰めているうちに、バッグはパンパン、ものすごい荷物になってしまった。

「あなた、たった一泊してくるだけなんでしょう。北極に、探検にでも行くつもり?」

大きなバッグを抱えて、自分の部屋から出てきた雪の姿を見て、母親に笑われてしまった。

雪は、母親に笑われて、自分でも確かに多いかなって思い、少し減らそうかともう一回、荷物を見直してみたが、初めてのクルージングでかってがわからないため、家に置いてきてしまって、クルージング中に困るかもと思うと、あまり荷物を減らせなかった。

大きな荷物を持って、横浜マリーナに到着すると、洋子やほかのラッコの生徒たちも皆、大きな荷物を持ってきていたので、皆同じだと思った。

ただ、麻美だけは、春先に隆と二人で千葉クルージングに行っていて、クルージングを経験しているので荷物はコンパクトにまとめられていた。

「まずは、お買い物に行ってこようか」

隆が言った。

横浜マリーナには、併設のショッピングスクエアがマリーナの手前にある。ショッピングスクエアは、マリーナの関係者でなくても誰でも買い物できるが、マリーナに船を置いている人もよく買い物をしていた。

特にショッピングスクエアの中には、スーパーが一軒入っていて、そのスーパーはマリーナの人も便利によく利用していた。

クルージング中に船で食事する分の食材、飲み物、氷などを、ほとんどの船は、そこで購入していた。

「私と何人かで買い物して来るから、隆と何人かでヨットのほうの準備をしておいて」

麻美は、ルリ子と佳代を連れてスーパーに食料品を買いに行った。

残ったメンバーは、その間にヨットが出航できるように、船でセイルなどの準備をしたりしていた。

麻美たちが、大きなレジ袋を持って、スーパーから帰って来ると、ヨットに積んで出航した。

斎藤智さんの小説「クルージング教室物語」はいかがでしたか。

横浜マリーナでは、斎藤智さんの小説に出てくるような「大人のためのクルージングヨット教室」を開催しています。

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