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ヨット教室

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この度、横浜マリーナ会員の斎藤智さんが本誌「セーラーズブルー」にてヨットを題材にした小説を連載することとなりました。

クルージング教室物語

第19回

斎藤智

日曜日、横浜マリーナは、ヨット教室の生徒たちで賑わっていた。

横浜マリーナ側も、事務スタッフ、運営スタッフともスタッフ総出で、生徒たちの対応に大忙しだ。20代の男女が最も多いが、30代、40代の男女もけっこういる。

これからヨットを覚えて、自分のヨットを持ちたいという生徒も多いようだ。中には、金髪の外国人の生徒さんもいた。黒髪の日本人が多い中で、金髪の外国人の姿は目立つので、マリーナに船を置いているメンバーの間でも、今年のヨット教室の生徒には外国人がいると話題になっていた。

今日一日は、学科教習なのでマリーナスタッフが生徒たち皆に教えてくれるが、来週からは、生徒たちは各艇に振り分けられて、それぞれの艇のオーナーさんたちに生徒の教習は委ねられるのだ。

そのため、誰の船に、その外国人が振り分けられるのかで話題になっていたのだ。なにしろ外国人に教えるとなると、英語で教えなければいけないのではないかとオーナーたちの間では、語学に関する不安があるようだった。

そんな中、アメリカ留学から帰ったばかりの麻美は、語学には自信があった。むしろ、アメリカでせっかく覚えた英語を忘れたくなかったので、その外国人が、うちの船に振り分けられるといいなって思っていた。英語が得意でない隆は、もし外国人がうちの船に来たら、教育はすべて麻美に任せようと思っていた。

「今日は少し早めに帰ってこよう」

隆は、麻美に言った。

いつも、船を出航すると夕方遅くまでセイリングをしてから帰って来ていた。でも、今日は夕方、学科教習が終わると、生徒たちの各艇への振り分けがあるので、各艇も、それまでにマリーナに戻って来て、生徒たちを受け入れなくてはならなかったのだ。

生徒たちの受け入れがあるため、寒い季節は、あんまりヨットを出航させていなかった船のオーナーさんたちも集まって来ているため、いつもの日曜日よりも、横浜マリーナを出航する船の数も多かった。

ヨット教室が始まって、各艇に生徒たちが振り分けられると、その生徒たちをヨットに乗せて教えてあげなければならない使命感みたいなものが、各艇のオーナーたちの中にも芽生えるのか、どの船も毎週、ヨットを出航させるようになり始める。

毎年、春のヨット教室が始まると、横浜マリーナのマリンシーズンも本格的にスタートする感じだった。

斎藤智さんの小説「クルージング教室物語」はいかがでしたか。

横浜マリーナでは、斎藤智さんの小説に出てくるような「大人のためのクルージングヨット教室」を開催しています。

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